「ステイホーム」の影響もあり、ネットショップやECサイトの需要の高まりとともにネット通販に進出している企業の数も大幅に増加しています。ネット通販の会計処理や税務処理は実店舗販売と異なるものもあります。ここでは、「ネット通販事業の会計処理の特徴」についてご紹介いたします。
ネット通販の会計処理の特徴①【売上の計上】
ネット通販での売上の計上はホームページの売上記録により売上を計上します。代金の支払いは決済代行会社を利用したクレジットカード決済やコンビニ決済、携帯キャリア決済が多く用いられています。
<決済代行会社を利用した売上計上の仕訳>
※モール型ECサイトに出店している場合
楽天市場の場合はR-Card Plusによる月2回の一括入金時の楽天R-Card Plusの自動決済画面に基づき仕訳を作成します。
Yahoo!の場合は、受注管理システム(ネクストエンジンなど)の出荷データに基づいて売上計上を行い、入金レポートにより入金消込処理を行います。
ネット通販の会計処理の特徴②【広告宣伝費の計上】
ネット通販では、Yahoo!やGoogleなどの検索サイトにユーザーが入力した検索したキーワードに連動させて広告を行う「リスティング広告」が利用されることがあります。リスティング広告は、ユーザーからクリックされると広告費が発生し、Google広告などのリスティング会社から請求されます。
SEO対策費用の会計処理
SEO対策とは、Googleなどの検索エンジンで特定のキーワードを検索した場合に検索上位に表示させるようにする対策です。ネット通販では、サイトの品質向上や最適化、キーワード分析をすることなどをSEO対策といいます。SEO対策は、支出した費用の内容により次の勘定科目で処理することになります。
・SEOコンサルティング⇒広告宣伝費・支払手数料・業務委託費・外注費など
・サイト構築⇒広告宣伝費(多額の支出が必要になる場合はソフトウェアに該当するケースもあります)
・ドメイン取得費やレンタルサーバー代⇒通信費
・リスティング広告費用⇒広告宣伝費
まとめ
今回はネット通販事業の会計処理の特徴をご紹介しました。ネットショップやECサイトを立ち上げたり、モール型ECサイトに出店したりする場合には、普段目にしない費用が発生します。どのような会計処理が必要になるのかを確認して経理処理を行いましょう。当事務所では、ネット通販事業についてもご相談いただけます。不明な点があればお気軽にお問い合わせください。
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